井出 慶子(いで・けいこ)
管理栄養士
管理栄養士
塩分の摂り過ぎは血圧が高くなりやすく、心臓へ負担をかけることになります。日本人の食事摂取基準(2015年版)では、生活習慣病の発症予防として食塩摂取目標量を1日男性8g、女性7gと定めています。しかし、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」では食塩摂取目標量を「1日6g未満」としており、食事制限の必要性がより大切になってくるのが分かります。
私たち管理栄養士は患者様の病気や体調などを踏まえ、医師の指示のもと個人に合った必要なエネルギーや栄養を考えています。最近では、メディアでも多くの情報が得られ食事の大切さや、塩分の摂り過ぎは良くないという事を知っている方が多く、濃い味が好きな患者様でも入院中は治療食を理解されて召し上がっておられます。
自宅での食事の注意点については栄養指導等で具体的にお話させて頂いています。塩分の摂り過ぎが体に与える影響など改めてご説明した上で、薄味でも美味しい調理法やさまざまな食品に含まれている塩分量などについて知って頂いています。
入院中の食事は、治療を要しない一般食のほか、各疾患に合わせた治療食を用意しています。歯の悪い方には、状況に応じおかずを軟らかくしたり、キザミや一口大などの大きさに切るなど行っています。また、嚥下困難な方にはミキサーやトロミをつけるなどの対応を行っています。病状による嗜好の変化や食欲に応じて出来るだけご希望に添えるよう、管理栄養士が個別にご相談に応じています。
ご家族・付き添いの方でお食事が必要な方には付き添い食の用意がございます。
主な食事 | 心臓高血圧食・糖尿病食・腎臓病食・透析食・脂質異常食・低残渣食・痛風食・肝臓病食・術後食・潰瘍食など |
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入院から退院までの栄養状態の維持・改善を目的とし、患者さまに美味しく・安全で・喜ばれる食事をモットーに治療の一環として個人に見合った食事の提供をしています。また、他職種と連携を図りながら患者さまの疾患の回復に貢献できるよう努めています。
医師の指示により、管理栄養士が病態に応じた栄養相談を行っています。入院中はもちろんのこと退院後においても外来でお話しさせて頂いていますので、ご希望の方は担当医・看護師にお申し出下さい。