心臓の病気あれこれ
病気について
虚血性心疾患とは
虚血性心疾患は心臓が酸欠を起こす病気
心臓は心筋という筋肉でできた臓器で、収縮と拡張を繰り返し、全身にくまなく血液を送り、酸素や栄養を届けています。もちろん、心臓自身も酸素や栄養が必要で、それは心臓を取り囲んでいる冠動脈という血管から受け取っています。この冠動脈が動脈硬化によって狭まったり、つまったりして血液がうまく流れなくなった状態(虚血状態)を「虚血性心疾患」といいます。
虚血性心疾患は、その病気の状態によって「狭心症」と「心筋梗塞」とに分かれます。狭心症は冠動脈が細くなって血液が流れにくくなった状態、心筋梗塞は冠動脈が完全につまって、そこから先に血液が流れなくなった状態です。いずれも心筋が必要とする酸素や栄養が不足するため、さまざまな症状が生じ、場合によっては命に関わることもあります。重症度でいえば、心筋梗塞のほうが重いといえますが、狭心症が進行して心筋梗塞を発症することもあるので、気を付けなければならない病気であることに変わりありません。
虚血性心疾患は、胸の痛みなどの症状で見つかる場合と、健康診断などで見つかる場合があります。さらに前者は本人が痛みを訴えて病院を受診するケースと、発作が起こって救急車などで運ばれるケースとがあります。
症状がなくても冠動脈が狭くなっている危険性があるので、健康診断などで定期的に心電図を図るなどの検査を受けておくことが大切です。言うまでもなく、虚血性心疾患の発症や進行に大きく関わる動脈硬化を進行させないためにも、規則正しい生活を送るようにしましょう。