【嚥下造影検査(正常な嚥下)】
正常に食道に流入している。
脳卒中や脳性麻痺、神経難病などの中枢神経系疾患、口腔、咽頭、喉頭の疾患などで、「食べる」機能、すなわち摂食・嚥下機能の障害が生じます。(※がんによる摂食・嚥下障害については、予めご相談ください。) また、お年寄りが食事中によくむせることでもわかるように、単なる加齢によっても嚥下障害が見られますので、摂食嚥下障害は高齢化社会の重大な健康問題の一つになってきました。また、食べるということは人間の最も基本的な生命維持機能であるだけでなく、食文化としての楽しみの意味も大きいので、摂食嚥下障害はQOL(生活の質)に大きく関わっています。
摂食・嚥下リハビリテーション(以下リハビリ)では、患者さんが安全かつ楽しく生活できるよう、栄養摂取の方法を確立することを目指します。患者さんに合わせた食事や栄養摂取のスタイルを確立することが、嚥下リハビリの最大の目標です。嚥下障害の評価は嚥下造影検査、ビデオ内視鏡検査、反復唾液嚥下テスト、水飲みテスト、フードテストなどがあります。このような検査結果を元に、重症度を判定し、機能帰結(治療効果)を大まかに予測し、治療環境を考慮に入れて、各種の対応をしながら、再評価を行う、という手順でリハビリテーション治療が進められます。
正常に食道に流入している。
造影剤が気道に流入している。