脳神経外科(脳卒中センター)
②脳腫瘍
髄膜腫
人間の脳を覆う膜は複数存在し、その一つが硬膜です。硬膜が腫瘍化し脳を外から圧迫する腫瘍を髄膜腫と言い、その多くは良性腫瘍です。それに伴う症状は、腫瘍の存在部位により異なります。何らかの症状を示しているものや腫瘍が増大傾向にあるものは無症状でも手術の適応となります。手術は開頭腫瘍摘出術が選択されますが、腫瘍の存在部位により内視鏡を用いる場合や手術の前に腫瘍の栄養血管をカテーテル治療で閉塞させ、安全に手術を行う場合があります。脳深部に存在する髄膜腫の手術では脳を保護する必要があり、安全な範囲で頭蓋骨を除去しますので、習熟した手術技術を要します。補助治療として放射線治療がありますが、根本的な内科的な治療は存在しません。
当院では経験豊富な医師による頭蓋底手技を必要時に用いて、多様な脳神経機能のモニタリングを併用し、安全で確実な手術を行っています。また放射線治療の際は、提携病院である茅ケ崎中央病院でサイバーナイフ治療を施行します。
![脳腫瘍[写真]](https://fg-sthp.jp/images/department/neurosurgery/fig_brain-tumor01_01.png)
術前MRI(左)では髄膜腫(矢印)が確認されるが、術後MRI(右)では髄膜腫は摘出されている。