診療科・部門

脳神経外科(脳卒中センター)

④機能性疾患

三叉神経痛と顔面けいれん

脳から出た神経は、脳の隙間を通り、支配する部位に枝分かれします。その隙間で通常は離れている血管と神経のある部位が接触すると、その神経の症状が出る場合があります。その代表的な疾患として三叉神経痛と顔面けいれんが存在します。前者は片側の顔面に疼痛、後者は片側の顔面にピクピクとした痙攣が意図せずに生じます。MRIなどで上記診断となった場合には、薬物治療を行いますが、顔面けいれんの場合にはボドックスという安全な毒素を注入する治療を行うこともあります。それらの治療でも効果が乏しい場合には外科治療の適応となり、開頭手術(微小血管減圧術)で接触している血管と神経を剥がします。また放射線治療やブロック注射を補助的に行う場合も存在します。

当院では口腔外科、脳神経内科、ペインクリニック科と協議し、最善の治療方法を選択しています。放射線治療の際は、提携病院である茅ケ崎中央病院でサイバーナイフ治療を施行します。

神経血管圧迫症候群[写真]

神経(緑)と血管(赤)が接触している。

神経血管圧迫症候群[写真]

神経と血管が接触(黄)している(左)ため、接触を解除(中央)し、医療用シートで固定(右)されている。