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熱中症にご注意ください

熱中症は、梅雨入り前の5月ごろから発生し、7月上旬から8月下旬にかけて ピークを迎えます。近年、新型コロナウイルス感染症予防のため、マスクを着用 した状態での外出が増えたことにより、熱中症疑いで救急搬送される方が増加しています。一人ひとりが熱中症予防の正しい知識を持って行動し、周囲の人にも 呼びかけあって予防していきましょう。

熱中症とは

熱中症とは、高温の環境の下に体がさらされることによって、体の働きに悪影響が出る状態を言います。

人間の体温は通常36度~37.5度の間を保っていて、もし温度が上昇した場合には 「汗をかくこと」と「毛細血管を開くこと」の2つの働きで体温を下げようとします。しかし、ムシムシとした環境、具体的には湿度75%を超えると「汗をかくこと」で体温を下げることは難しくなるため、このような状況において熱中症が起きやすいのです。

熱中症の症状

それでは、熱中症になるとどのような症状が出るのでしょうか。

まずは大量の汗が出る、筋肉痛、こむら返り、あくび、めまいが起きることが多いです。

この時点で速やかに熱中症の対応ができれば体調は戻るのですが、症状が進むと頭痛、嘔吐、脱力感に加えて集中力や判断力の低下が出てきます。

さらに悪化すると、「時間や場所、人が分からない状態(見当識障害と呼びます)」になったり、肝臓や腎臓に異常を来したりという重篤な状態へ進んでしまいます。

2015年に日本救急医学会が以下のように熱中症の重症度分類を行っており、上に書いたような症状がⅠ度~Ⅲ度に分類されています。

熱中症のガイドライン[図]

熱中症になりやすい状況

若い方とご高齢の方で、熱中症が起きやすい状況は異なります。

若い方は、「暑い」「湿度が高い」「運動や労働」の3つが揃うと熱中症になりやすくなります。運動や労働が引き金なることが多いので、「労作性熱中症」と呼びます。

一方ご高齢な方では、熱中症になるほどの運動や労働をされるケースは多くないですが、若い方に比べて体内の水分が元々少なくなっている事に加え、暑さを感じにくくなっていたり、喉が渇きにくくなっていたりすることから、屋内で過ごされていても熱中症を起こすことがあります。これを「非労作性熱中症」と呼びます。

日本では、若い方の「労作性熱中症」は減ってきていますが、独居の方や老老介護の方が増えてきており、また温暖化も伴って「非労作性熱中症」は増加傾向にあります。

熱中症の対応

「熱中症の初期症状かな」と思われた場合は、まずは現場にて対応を行います。もちろん症状が重い場合には速やかへ医療機関への受診をお願いいたします。

軽い症状や予防のためには、体を冷やす、涼しい場所へ移動する、水と塩分をあわせてしっかり飲む、といった対応が必要になります。これらは同時に行う方が効果的です。

水分を摂ることは熱中症にとても重要ですが、塩分と糖分をある程度一緒に摂取する方が、体の水分吸収効率があがります。1Lの水が入ったペットボトルに小さじ1杯の食塩、大さじ4杯ちょっとの砂糖を入れるとちょうど良いバランスになりますが、すぐに準備出来ない場合は市販の経口補水液(OS-1など。薬局で販売しています)は非常に効果的です。

医療機関へ受診が必要な状況

「熱中症の予防や、身近で出来る対応はやったけれども、あまり症状が良くなっていない」

「どれくらいの症状になれば病院へ行けばいいんだろう」

病院へあまり行くことの無い方には、受診するということはハードルが高いかと思います。

では、どのような時に病院へ行くと良いかについて説明させて頂きます。

熱中症の初期症状、めまいや大量の汗、あくび、筋肉痛などが、上記の対応(冷やす、涼しい場所への移動、水分と塩分の補給)によって良くなっている場合はそのまま様子を見て頂いて構いません。

しかし、上記症状が様子を見ていても良くならない場合や、口から水分などを摂取できない場合、頭痛、嘔吐、倦怠感がある時や、集中力や判断力の低下などいつもと違う様子の際には医療機関の受診が望ましいでしょう。

「時間や場所、人が分からない状態(見当識障害と呼びます)」や、血液検査にて肝臓や腎臓の数値を含めて異常がある場合には入院での全身管理が必要となります。

またそこまで至らなくても、症状が強いときやすぐに同じ症状が出そうな場合には入院し経過を見ていく方が安心です。

熱中症情報(茅ヶ崎市)
https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kenko/1039110.html